お盆の時期の「お墓参り」。お供えするものの意味や願いとは?

もうすぐお盆ですね。
年に一度、ご先祖様がこの世へ帰ってくるとされる期間。迎え火を早めにし、自宅でゆっくりしてからゆっくり帰ってもらえるよう準備をしたいものです。
■お供えするお花の意味
仏様に供えるお花は「仏花」と言います。
小さな頃から当たり前にお供えしてきたと思いますが、なぜお花を供えるのかその理由をご存知でしょうか?
“お花を供える”ことは仏教における各修行での完遂・獲得・達成のために耐えることに通ずるとされています。花が持つ自然界の厳しい環境に耐えてようやく咲く姿や、供えられた後も耐え忍んで咲き続ける姿から、人間の仏に対する修行(忍辱)の誓いとして活けるのです。
■花の種類
お墓参りで用意するお花は白、赤、黄、紫、ピンクの5色が主流となります。
四十九日までは白や白を中心としたお花が一般的ですが、それ以降の仏花には明るい色味も用いられます。
花の種類としては、輪菊・小菊・洋菊のようなキクや、カーネーション、ストックなどが主流です。
その他にも、春はアイリスやキンセンカ、夏はリンドウやグラジオラスなどが追加されることもあり、お盆の時期にはミソハギやホオズキなどが使用されることもあります。
■キュウリやナスを使った「精霊馬」
一般的にお盆の時期に見かけることのある、キュウリやナスが動物のような形をしているものを「精霊馬」と言います。
キュウリは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってこられるようにという願いが込められています。
ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世へ帰るのが少しでも遅くなるように、また供物を乗せてあの世へ持ち帰ってもらうという願いがそれぞれ込められています。
今回いくつかご紹介した中にも、それぞれ故人に対する願いが込められています。普段当たり前のようにお供えしていたお花の意味など、改めて知った方もいるのではないでしょうか?
何より、普段のお墓参りがなかなかできない方でも、年に一度はお墓へ足を運ぶきっかけになるのが、お盆の大切さなのかもしれませんね。